日向くんを本気にさせるには。
きっと日向くんにとっても鈴原くんは大切な存在なんだね
いつもは読めない日向くんの表情から
今は読めたよ
「……でさ、ずっと気になってたんだけど」
「な、なに?」
「…なんで雫そんなびしょ濡れなの?」
「…んえ?」
ジーっとわたしを見て
「下着透けてセクシー…」
「きゃぁぁ!そ、それ以上喋らないでこっち見ないで酸素吸わないで!!」
「……酸素は吸わせてよ。」
自分が今まで雨に打たれてびしょ濡れになってることすっかり忘れてたよぉ…
「……雨の中走ってきてくれた?」
「しゃ、喋らないでって言ってるのに…」
スッと日向くんの長い腕が伸びてきて
優しい温もりに包まれた
「……こんなびしょ濡れになって。」
「日向くんの…せい…だもん…。」
「……ごめんね。」
「日向くんが素直…だ。」