日向くんを本気にさせるには。



「瀬崎さんじゃなきゃダメなんだ…。なんて言ったら困っちゃうもんね?」


「っ、」


困るなんて…そんなこと思わないけど
だけどわたしはこの気持ちに応えることができないから


なんか申し訳ない気持ちで胸がいっぱいになる




「ごめんね。そんな顔させたかったんじゃないんだ。」


「ご、ごめんなさい…っ」



「瀬崎さんは謝らなくていいんだよ?俺の方こそいきなり呼び出してこんなこと言ってごめんね。」


あ…一瞬だったけど笑顔の中に少しだけ悲しそうな表情が映って見えた



「そ、そんな…っ。わたしの方こそ…その気持ちに応えることができなくてごめんなさい…!」



全力でこれでもかってくらい深く頭を下げた



「いいよ、気にしないで?たださ、何にも伝えないで終わるより伝えてキッパリ振られる方が次に進めるかなって思ってさ。」


「ご、ごめんなさい…」



わたしさっきから謝ってばっかり…
だけどやっぱり申し訳ない気持ちが出てきちゃうから気づいたらごめんなさい連発……

< 300 / 387 >

この作品をシェア

pagetop