日向くんを本気にさせるには。



「…雫の顔見たいのに。」



見せないよ、絶対見せないよ…!
こんな顔見せられないよぉ…!



「やだ…っダメ…!」


「ダメって言われると見たい。」



…スッと手の甲に


「っ…!」


少し冷たい日向くんの手が触れた
ひんやりしてて今のわたしにはその冷たさが丁度いい…


わたしよりも大きな手…女の子とは違ってガッチリしてて

男の子の手…だ…



「や、やだ…!」


手を追い払おうとして一瞬顔を覆う手が離れた瞬間



「…はい、もう逃がさない。」


「っ…!」



……日向くんの瞳に捕まった

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