日向くんを本気にさせるには。



「あら、そうなのね?まあ何はともあれ来てくれてよかったわ!あっ、でもね実は昨日席替えがあって…」


「あー…席なら知ってるんで。」


「あら、そうなの?」



もう日向くんから目が離せない


日向くんがわたしをジーっと見つめて
ニヤッと笑ってた

まるで来てあげたよ?って言わんばかりの瞳

けど、この際なんだっていい!
日向くんがこうして教室に来てくれたことが嬉しすぎるよ!



「……じゃあ僕席つくんで。」


あ…どうしよ…日向くんがこっち来る


一歩一歩…日向くんが近づいてくるのがわかると

無駄にバクバクと動き始める心臓



まって、わたし今どんな顔してる!?
なんかとんでもない顔してない!?


もうどうしたらいいかわかんなくて
結局下を向くのがいちばんって思った

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