日向くんを本気にさせるには。

朔がいなくなって


日向くんとふたり


「ちょ、ちょっと日向くん！いきなりどうしたの！」


「…どうしたも何も雫の手握りたかったから。」



「っ！い、意味わかんないよ！？」



相変わらず日向くんの表情は全然変わんない

んで、今日の日向くんの行動は突然すぎてますますわからない


どうしても日向くんの考えを見抜くことができない



「と、とにかく離してくれないと…わたし…」


「…ドキドキして集中できない？」


「っ！」


か、確信犯だよこの人！
わかってるならなんでこういうこと
してくるかなぁぁ…？



「わ、わかってるならなんで…」


「……雫が僕のこと見ないのが悪いんだよ。」


「……へ？」



なにそれ…わたしはいつも日向くんのこと見てるよ


ううん、日向くんしか見えないのに
他にたくさん男子がいたって日向くんしかわたしの瞳には映らないくらい

それくらい…わたしは日向くんでいっぱいなのに


日向くんのほうこそ…少しはわたしのこと見てよ