嘘は取り消せない
湊side
桜姉は本当に俺達のことを覚えてないらしい
本当に何も、
病室に父さん、母さん、樹兄、九ノ瀬さん
俺が入ると、
「あの、ごめんなさい」
桜姉が謝った
え、謝った?
「皆さんにとって桜さんは大事な人
だったんですよね」
「忘れてしまってごめんなさい」
「何も覚えてなくてごめんなさい」
「大事な記憶を無くしてしまってごめ、」
「謝るな!」
謝り続けていた桜姉の言葉を遮るように
九ノ瀬さんが声を荒らげる
「えっ」
「今までの記憶が無くなるのは悲しい」
「だけど、だけど生きててくれてよかった」
「九ノ瀬さん………」
「そうだ、その通りだ
忘れてしまったのは仕方ないさ」
「また新しい思い出を作ればいいだろう」
「そうね! 今までの分はアルバムを見たり
私達が伝えたりしたらいいもの」
「ありがとう、ございます」
桜姉の目からたくさんの涙が溢れる
「桜姉、頑張ろ!」
だけど、俺はすごく胸が痛い
俺があの時呼ばなければ_______________
桜姉は本当に俺達のことを覚えてないらしい
本当に何も、
病室に父さん、母さん、樹兄、九ノ瀬さん
俺が入ると、
「あの、ごめんなさい」
桜姉が謝った
え、謝った?
「皆さんにとって桜さんは大事な人
だったんですよね」
「忘れてしまってごめんなさい」
「何も覚えてなくてごめんなさい」
「大事な記憶を無くしてしまってごめ、」
「謝るな!」
謝り続けていた桜姉の言葉を遮るように
九ノ瀬さんが声を荒らげる
「えっ」
「今までの記憶が無くなるのは悲しい」
「だけど、だけど生きててくれてよかった」
「九ノ瀬さん………」
「そうだ、その通りだ
忘れてしまったのは仕方ないさ」
「また新しい思い出を作ればいいだろう」
「そうね! 今までの分はアルバムを見たり
私達が伝えたりしたらいいもの」
「ありがとう、ございます」
桜姉の目からたくさんの涙が溢れる
「桜姉、頑張ろ!」
だけど、俺はすごく胸が痛い
俺があの時呼ばなければ_______________