嘘は取り消せない
今日も倉科さんの見舞いに行く
だけどいつもの時間より早く出てしまって
約15分位時間に余裕ができてしまった
すると突然後ろから声をかけられる
「あ! あの時の!」
「えっ」
振り向くと前あった秋月と立花さんがいた
「お久しぶりです!」
「そうですね 秋月とは前会いましたけどね」
「好きであったわけじゃないから」
「こら! 秋月君、そんな事言わないの!」
「別にいいだろ」
なんだ、2人とも仲いいんじゃないか
どうせ、秋月の中に倉科さんはいないんだろ
「そういえば、彼女さん、倉科さんは?」
「チッ……別にいいだろ」
「また秋月君はそういう事
言わないのって!」
仲がいいんだな
立花さんが優しいだけなのか
秋月は世話をしてもらってるだけじゃないか
「ちょっと、今はいないんですよ」
「どうせ捨てられたんだろ」
「こら! 色々失礼してすみません」
「いえいえ、」
「ほら、秋月君はメガネ買いに行くんでしょ
私は倉科さんのことを聞きたいから
先言っててくれる?」
「ん…」
「では、あの時のレストランにでも
行きますか?」
「あ、でも秋月はいいんですか?」
「はい、元々乗り気じゃなかったですし」
今の彼女まで困らせるとか、ホント最低だな
なんて、思っても口には出さない
そんな事言ったって性格がどうにかなるって
もんじゃないと思うし
そして立花さんと2人で前会ったレストランへ
向かった
「わざわざすみません、席取ってもらって」
「いえ、ここのお店の人と私、
友達なんですよ〜」
「それで、何が聞きたいんですか?」
「唐突にきますね」
その瞬間、立花さんの雰囲気が変わる
「私全部知ってるんですよ」
「倉科さんのことなら何でも」
は?
突然何言い出すんだ?
「信じてませんね
じゃあ、例えば……
倉科さんの家は5人家族で誠さん、
千尋さん、樹さん、湊くんがいますよね?」
「なんで知ってんだよ……っ」
「あと他にも3年前の余命宣告」
「その前に秋月君と付き合ってた事」
「そして、今も記憶喪失になっている事」
何でだよ、なんで今
_______________今“も”って、
「なんで過去にもあったって
知ってるんだよ」
つい敬語が抜けてしまうほど冷静さが
今の俺には足りない
だけどこんな状況で冷静になんてなれない
「えっと………7年前でしたっけ?」
「初恋の相手、成瀬璃月さんが亡くなって
その彼の分の記憶がなくなった時は」
秋月の前では見たことのない、
何かを企んでいる顔
「お前は何が言いたいんだよ」
すると立花さんは自分の人さし指を
自身の口元へ持っていき、まるで
静かにしろ、とでもいうかのように
ポーズをとっている
「ここからですよ、面白いところは」
なにが面白いんだよ
何も面白くねぇよ
「でも話すのは秋月君の過去からがいい
ですね もしこれが倉科さんの為になると
言ったら最後まで聞いてくれますか?」
倉科さんの為?
秋月の過去?
「あぁ、聞いてやるよ」
これが倉科さんの為になるのなら
だけどいつもの時間より早く出てしまって
約15分位時間に余裕ができてしまった
すると突然後ろから声をかけられる
「あ! あの時の!」
「えっ」
振り向くと前あった秋月と立花さんがいた
「お久しぶりです!」
「そうですね 秋月とは前会いましたけどね」
「好きであったわけじゃないから」
「こら! 秋月君、そんな事言わないの!」
「別にいいだろ」
なんだ、2人とも仲いいんじゃないか
どうせ、秋月の中に倉科さんはいないんだろ
「そういえば、彼女さん、倉科さんは?」
「チッ……別にいいだろ」
「また秋月君はそういう事
言わないのって!」
仲がいいんだな
立花さんが優しいだけなのか
秋月は世話をしてもらってるだけじゃないか
「ちょっと、今はいないんですよ」
「どうせ捨てられたんだろ」
「こら! 色々失礼してすみません」
「いえいえ、」
「ほら、秋月君はメガネ買いに行くんでしょ
私は倉科さんのことを聞きたいから
先言っててくれる?」
「ん…」
「では、あの時のレストランにでも
行きますか?」
「あ、でも秋月はいいんですか?」
「はい、元々乗り気じゃなかったですし」
今の彼女まで困らせるとか、ホント最低だな
なんて、思っても口には出さない
そんな事言ったって性格がどうにかなるって
もんじゃないと思うし
そして立花さんと2人で前会ったレストランへ
向かった
「わざわざすみません、席取ってもらって」
「いえ、ここのお店の人と私、
友達なんですよ〜」
「それで、何が聞きたいんですか?」
「唐突にきますね」
その瞬間、立花さんの雰囲気が変わる
「私全部知ってるんですよ」
「倉科さんのことなら何でも」
は?
突然何言い出すんだ?
「信じてませんね
じゃあ、例えば……
倉科さんの家は5人家族で誠さん、
千尋さん、樹さん、湊くんがいますよね?」
「なんで知ってんだよ……っ」
「あと他にも3年前の余命宣告」
「その前に秋月君と付き合ってた事」
「そして、今も記憶喪失になっている事」
何でだよ、なんで今
_______________今“も”って、
「なんで過去にもあったって
知ってるんだよ」
つい敬語が抜けてしまうほど冷静さが
今の俺には足りない
だけどこんな状況で冷静になんてなれない
「えっと………7年前でしたっけ?」
「初恋の相手、成瀬璃月さんが亡くなって
その彼の分の記憶がなくなった時は」
秋月の前では見たことのない、
何かを企んでいる顔
「お前は何が言いたいんだよ」
すると立花さんは自分の人さし指を
自身の口元へ持っていき、まるで
静かにしろ、とでもいうかのように
ポーズをとっている
「ここからですよ、面白いところは」
なにが面白いんだよ
何も面白くねぇよ
「でも話すのは秋月君の過去からがいい
ですね もしこれが倉科さんの為になると
言ったら最後まで聞いてくれますか?」
倉科さんの為?
秋月の過去?
「あぁ、聞いてやるよ」
これが倉科さんの為になるのなら