年下の君はバンドマン
それから数分弱笑い続けた眞也君はようやく落ち着き始めた。


「で、なんで笑ったの」


私はちょっとむすっとした顔でさっきの言葉を繰り返した。



「いや、だって無表情でうんうんって頷いてたからなんでかなーって思って」



あ、そう言うこと。


昔からこう言うところであるみたいでよく言われてたっけなー。



「あ、ごめん。これ昔からの癖で」


「聞いたことあります。花奈から。花奈と結菜さんって仲良しですよね」



花奈からこのことを下から聞いてたのかな?


あいつほんとおしゃべりなんだから。


「眞也君こそ花奈と仲良いね」


「まぁ、同じバンドのメンバーですからね。うちのメンバーは仲良いですよ。恋愛対象には入らないですけど」


後ろを振り向くと物販の列はどんどん伸びていた。


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