黒板に住む、文字で彩られた僕の初恋
「それで、もちろん連絡先は聞いたのか?」
「そんな……初めて会った人に聞けないよ」
「お前バカだな~、もしこの先会えなかったらどうする気だよ」
「でもこれから私もこの場所を使いたいって言ってたというか……書いてたというか……」
「この場所って?」
「河川敷にある、僕のお気に入りの場所なんだけど」
「そっか!それならチャンス大ありやな!」
久保田君の口調が一気に明るくなる。
「今度俺もその場所連れていけよ!てか、書いてたってどういうこと?」
「実はその女の子、話すことができないんだ」