黒板に住む、文字で彩られた僕の初恋
◇
何だかいつもとちょっと違う感覚の月曜日。
正直今日の授業は全然頭に入らず、せいぜい覚えているのは“フランシスコ=ザビエル”ぐらいだろうか。
今日一日中、日記の最後の一文を消すか、それとも残しておくかで頭の中はいっぱいだった。
結局悩んだ末、残したまま今は“家”のベンチに座っている。
彼女はまだ来ていない。
もう日記を百回以上は読み直したから、誤字・脱字などのミスはないはずだ。
ただ脳裏をかすめるのは、やはり最後の一文だ。
消しゴムを取り出そうか取り出さまいか迷っていると、自転車のブレーキ音がふいに鼓膜をつついた。
一気に心臓の鼓動がはやくなり、夢日記を持っている手が汗ばむ。
足音が一歩一歩近づいてきて、前に会ったときと変わらず優しい笑顔を纏った女の子が、僕の隣りに腰掛けた。
手には僕と会話するときに使うんだろう、新しいノートが握られている。
色は僕が一番好きな黄色だ。
何だかいつもとちょっと違う感覚の月曜日。
正直今日の授業は全然頭に入らず、せいぜい覚えているのは“フランシスコ=ザビエル”ぐらいだろうか。
今日一日中、日記の最後の一文を消すか、それとも残しておくかで頭の中はいっぱいだった。
結局悩んだ末、残したまま今は“家”のベンチに座っている。
彼女はまだ来ていない。
もう日記を百回以上は読み直したから、誤字・脱字などのミスはないはずだ。
ただ脳裏をかすめるのは、やはり最後の一文だ。
消しゴムを取り出そうか取り出さまいか迷っていると、自転車のブレーキ音がふいに鼓膜をつついた。
一気に心臓の鼓動がはやくなり、夢日記を持っている手が汗ばむ。
足音が一歩一歩近づいてきて、前に会ったときと変わらず優しい笑顔を纏った女の子が、僕の隣りに腰掛けた。
手には僕と会話するときに使うんだろう、新しいノートが握られている。
色は僕が一番好きな黄色だ。