黒板に住む、文字で彩られた僕の初恋
「そういえばふみちゃんと遊んだことはあるのか?」
「日記を交換する日以外で、会ったことはないよ」
「じゃあ今回の日記で遊びに誘えよ!」
今週は、僕が日記を書く順番だった。
「そんな……無理だよ」
「でも一回ぐらいふみちゃんと遊んでみたいだろ?」
「確かにできることなら遊んでみたいけど、この日記は夢を見つける為の日記だから」
「そんな深く考えたらいかん。だって遊んでる中で夢が見つかる可能性だってあるだろ?ただいきなり二人でってのもきついと思うから、俺がついてってやるよ!」
としの魂胆が見えた気がした。
彼はただ、自分がふみちゃんに会ってみたいだけだ。
「それってもしかして、としがふみちゃんに会ってみたいだけじゃないの?」
「バカ、ちげぇよ!俺はお前の為を思って、しょうがなくついてくんだよ」
慌ててる様子からして、たぶん図星だ。