甘い甘いその恋は
走っているうちに視界がぼやける。
ホントにありえないっ…あんなに仲良かったのに…私のこと好きって言ってくれたの嘘ってことじゃん。
さっきまで智也の前でニコニコしていたのが恥ずかしすぎる。
「っ…もぉ…やだ…」
立ち止まってまだまだ残暑の季節の空気を一気に吸い込んだ。
「うっ…ふぅ…」
嗚咽がもれる。悲しい…裏切られた絶望感…だけどそれ以上にムカつく…!
「…蛍?どうしたんだよ?」
げっ…その声は…
「慎也…あんた何してんのよ…」
私の涙でぐしょぐしょの顔を見て驚いたような顔をしてる。
「なにかされた?今日は付き合って1年記念日だったんじゃないの?」
慎也は家が隣同士の幼なじみ。
「っ浮気されたのっ!別れてきた…」
ついでに言うと…