大切なあなたへ。
もっと知りたい。
『それでは、みなさんの高校生活が輝かしい毎日になることを祈っています』
神田 璃央。今日から高校生。
…なんだけど…
教室のなかには、見えないバリアが張ってあるみたいですね…
なんか、高校生ってキラキラしてる!って思ってたけど…
それは、ごくごく一部の人なんだ…
なんかみんな、同じ中学校同士で固まってるみたいで、私が入るすきなどなく。
お母さん、私はおトイレでお弁当を食べることになるのでしょうか…(泣)
半泣き状態の私に話しかけてくれる人はいないみたいです。
人見知りの私にできることはただひとつ!!
話しかけられたら、ちゃんと応えよう…
ほら、前の席の子とか!
もしかしたら話しかけてくれるかもしれないし!!
いや、でもやっぱ…
でも、このまんまだとおひとり様!!
勇気を出して…!!
「…あのぉ…」
い、言ったよ!!
もう後悔はない!!
「あ、もしかして私?」
手応え、あり!!
あれ、お顔を見てみると…小さな顔にくりくりの瞳。
ショートカットがよく似合っている…!
もしかして、
世間では…美少女…という方では…?
「はじめまして…神田璃央です…
よかったら一年間よろしくお願いします…」
「璃央ちゃん…
よろしくね!莉子は岡澤莉子っていうんだ!莉子って呼んでね!」
「よろしくです!」
「莉子ね、同じ中学校の人いなくって寂しかったの!!だから、璃央が話しかけてくれてすっごく嬉しい!!」
「私も人見知りで…」
なんか、悩んでなくってもよかったみたい。
それから私と莉子はすぐに打ち解けて、仲良くなれた♡
莉子とは仲良くやっていけそうだな。
莉子は私にとって高校生活で初めての友達だよ!