【完】キミにぞっこん
「付き合ってたよ。高校の頃」



もうこれ以上はごまかせないと
正直に話す。



「で、別れたのは?」


「たった1週間で別れたから」



俺は当時のことを思い出す。



うん。
あれはあれでよかったんだよ。



「なんでそんな早く?」


「雷人に別れさせられたよ」


「え?」



愛來がびっくりした顔になる。



「あいつらは双子だよ。でも、雷人が好きなのも莱久なんだよ…」


「…え」


「まぁ、それで壊されたってわけね…いけね。そろそろ行かないと!」



俺は愛來の手を引っ張る。



「ほんとだ。お昼休み終わっちゃうね」



愛來も時計を見る。



「話はあとな!」


「うん!」



二人で走り出す。


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