【完】キミにぞっこん
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「昨日はごめんなさい」



朝食会場に向かう途中。
莱久さんに会うと、頭をさげられた。



「頭、あげてください」


「星那に怒られちゃった」



そう笑う莱久さんはやっぱりとてもかわいくて。



「…そう、ですか」


「大丈夫よ。奪おうとなんてしないから」



莱久さんがクスっと笑う。



「え?」


「彼氏になかなか会えなくてイライラしてだけだから安心して?」



あたしの肩をポンッと叩く。



「え?星那が好きなわけじゃ?」


「好きよ。ずっと」


「…え?」



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