【完】キミにぞっこん
「だって、スターラッシュがいるんですもん!興奮ですよ!」



早瀬が本当に興奮してる。



「え?」



早瀬の言葉になぜか星那は莱久さんを見る。



「莱久、大丈夫?」



星那が莱久さんの肩に手を置く。



わかってる。
なにもないってわかってる。


でもこの胸は正直で。
何もないなんて思ってくれなくて。




「ちょっと座ろうかな…」



いつもと違って弱々しい声の莱久さん。



「莱久さん…?」


「そこイスあるから座れよ」



星那が莱久さんの肩を抱いて連れていく。



「牧野さんどうしたんすか?」



早瀬が不思議そうにあたしを見る。



「…わからない。どうしたんだろ」




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