【完】キミにぞっこん
「こちらからどうぞ」



係員に案内され俺らは中に入る。



「なんかすごいな」



数々のレースの写真などが展示されていて
ファンには喜ばしいものだろうなって思った。



「ほんとですね」



彼女も真剣に展示されている写真に見入っている。



「こういうとこよくくる?」


「いえ。全然」


「そっか」


「如月さんは?」


「俺はまぁ、仕事上よくもらうからね」



俺が働いてるところは飲料メーカーだから。
その営業でこういう展示会の企画に入ったりもするんだよな。


関わるとたいていチケットくれるから。
まさか行かないわけにも行かずって感じだ。




「やっぱ仕事できる人は違いますね」



なんて俺を尊敬の眼差しでみる。







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