【完】キミにぞっこん
「でも、今日の飲み会聞いてないんどけど?」



星那が意地悪な笑みで顔をのぞき込む。



「最初行くつもりなくて…」


「うん」


「和歌…さっきの子が勝手に行くって言ったって聞いたのが今日だったの」


「ふーん」



どこか納得していない様子の星那。



「智志がいるのがすっごい嫌だ」



膨れっ面になる。



「智志くんには由月さんが…」


「わかってる。いまさらまた愛來がとか困る」



星那がはぁーっとため息をついて座り込む。



「星那?」


「なにもないのはわかってんだ。でもあいつはさやっぱりどこかでは愛來のこと想ってるよ」



愛來の切なそうな顔に胸がきゅっとなる。


ああ。
やっぱりこの人が好きだ。

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