【完】キミにぞっこん
「違うんですか?」


「その前になんでそんなにそうしたがるの?」


「…違うならいいです」



桑名はそう言うと目の前にあるお酒を一気飲みする。



「おい、大丈夫かよ」



俺は桑名の持っていたグラスをうけとる。



「だい…じょぶ…」



いや、明らかに様子おかしいだろ。



「なぁ、これなに?」



俺は向かいで飲んでる田邊に聞く。



「それさっき俺が頼んだウィスキーのロックですよ」


「ウィスキーか…」


「こいつウィスキーとか飲めないはずですよ」


「マジか。一気したぞ」



俺の横で桑名は『うー』などと言ってる。



「それやばいっすね。てかもう時間っすよ」



田邊が時計を指す。



「あ、マジだ」



俺はその場で立ち上がる。



「みんなそろそろ時間だからなー。帰る準備しろよー」



そう言ったあとで両側でぐたっとなってる2人を見る。



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