【完】キミにぞっこん
「こいつらどうする…」


「あ、俺!莉佳アパート隣なんで送りますよ!」



田邊が立ち上がる。



「じゃあ…」



桑名を送ろうとしたけど、桑名の家知らねぇな。



「こいつの家、如月さんと同じとこですよ」


「え?」


「こいつ会社指定のどこに住んでんで。1番上っす」


「おーじゃあ送るか」



桑名がそんな近くにいたなんて知らなかった。



「よし、行くか」



俺はぐたっとしてる桑名を抱えて歩く。



「如月さんやっぱカッコイイですねー」



うちの部で事務をしてる日向さんが微笑む。



「いやなんもだよ」



俺はそう言い残し店の前でタクシーを捕まえる。



「じゃあ、みんなまた来週な」



そのままタクシーに桑名を押し込んで俺も乗り込む。



運転手に住所を告げ出してもらう。



「ふぅ」



愛來に結局連絡できないままになっちったなー。


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