【完】キミにぞっこん
「嘘だよ。俺らのことそう言ってくれてサンキュ」


「2人には幸せになってもらいたいんだ」


「…泰志」



こいつこんなにイイヤツだったけな。



「お前が愛來ちゃんに一目惚れしたときさ、俺その場にいたじゃん」


「うん」


俺の脳裏に初めてみた時の愛來が浮かぶ。



「俺、あのちょっと前に受付通ってこえかけてたんだよね。いつもやるように」


「あぁ」



泰志は女たらしで社内で有名。



「そん時にわかってたんだよ。智志の元カノだって」


「あ、そうなんだ」


「だかさ。俺が出会わせちまったようなもんだからさ」



泰志がため息をつく。



「ま、そのおかげでいま俺が愛來といるわけだし」



泰志の頭をガシガシ撫でる。



「そうだよな。愛來ちゃんのこと幸せにしてやってな」


「あったりめーだろ」



泰志って普段からお調子もんなのに
ちゃんと考えてるからな。

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