【完】キミにぞっこん
「恋ってめっちゃ幸せになれるもんなんだぞ?そんな苦しそうな顔するならそんな恋やめちゃえよ」



俺の脳裏に愛來が浮かぶ。



「なんか変わったね。星那」


「そう?」


「愛來ちゃんのことホントに好きなんだね」


「そう、だな」



自分で言ってて恥ずかしくなってくる。



「あたしにもいつかそんな相手現れるかな?」


「現れるから。まずはそんな奴はやめとけ」


「今日の仕事は終わったから、気持ちの整理してくる」



そう話す美桜の表情は晴れていた。



「大丈夫。お前なら」



俺は美桜の頭を撫でる。



「ありがと。じゃあ仕事、頑張ってね!」


「おう。さんきゅー」



俺と美桜はそれぞれ反対に向かって歩き出す。



愛來と出会ってなかったら
今俺はなんて言ってたかな。


前の俺ならたぶん興味なかったから追っかけてもいないよな。

自分でもおもう。
この1年、愛來と一緒にいて。
すごく自分が変わったって。


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