【完】キミにぞっこん
「…愛來」


「ごめん!星那の気持ち踏みにじって!」



愛來が俺に頭を下げる。



「何言ってんだよ。俺が悪いんだよ全部!」


「星那じゃない!あたしが悪いの!だって星那は今日どういう風にしようかって一生懸命考えてくれたんだよね?」


「…そうだね」



愛來の様子に安心して力が抜ける。



「星那?」


「安心したら力抜けちゃって」


「なにそれ、かわいい」



愛來がしゃがみ込む俺を抱きしめる。



「ごめんな。愛來のこと傷つけてばかりで」


「あたし1度も星那と付き合ってから傷ついてなんていないよ?」


「え?」


「だって星那、いつもあたしのことを第1に考えてくれてるじゃん。仕事が忙しいかもしれないけど、そんなのは星那があたしのことすきでいてくれてるって信じてるから大丈夫だし!」



愛來の言葉に心がすごい暖かくなる。



なんだこれ。
いままでこんなやついなかった。


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