【完】キミにぞっこん
「気持ち聞いてあげたほうが諦めるかなって」
「まぁ、聞こうにもあれ以来ハッキリは言われないしな」
「あれ以来って東京?」
「…うん」
あの時タクシーの中で言われたけど。
アイツ相当酔ってたしな。
━━♪♪♪
「…またかよ」
スマホの画面にはまた〝桑名〟の文字。
「なんだよさっきから」
俺なため息を付きながら電話に出る。
『会ってくれるまでかけようかなって』
スマホの中から桑名の笑い声が聞こえる。
「お前さ、俺がいくわけないって分かってんだろ」
『でも、そーいう人を捕まえようとするの楽しい』
「楽しくねーだろ。それ。ひねくれてんぞ」
『いいじゃん。これがあたし』
「ふーん。じゃ、今から行ってさいこーのことしてやるよ」
俺はそれだけ言って電話を切る。
行ってやろうじゃねぇか。
本気で諦めさせなきゃって久々に思った。
「まぁ、聞こうにもあれ以来ハッキリは言われないしな」
「あれ以来って東京?」
「…うん」
あの時タクシーの中で言われたけど。
アイツ相当酔ってたしな。
━━♪♪♪
「…またかよ」
スマホの画面にはまた〝桑名〟の文字。
「なんだよさっきから」
俺なため息を付きながら電話に出る。
『会ってくれるまでかけようかなって』
スマホの中から桑名の笑い声が聞こえる。
「お前さ、俺がいくわけないって分かってんだろ」
『でも、そーいう人を捕まえようとするの楽しい』
「楽しくねーだろ。それ。ひねくれてんぞ」
『いいじゃん。これがあたし』
「ふーん。じゃ、今から行ってさいこーのことしてやるよ」
俺はそれだけ言って電話を切る。
行ってやろうじゃねぇか。
本気で諦めさせなきゃって久々に思った。