【完】キミにぞっこん
「ふーん。さっきからそこに
とまってる車かな?」



碧斗くんが窓を指す。



「なっ!」



碧斗くんの言葉に顔が赤くなるのがわかる。



「図星か」



満足そうに微笑む。



「じゃ、じゃあね!」



あたしは碧斗くんをお姉ちゃんの部屋に押し込む。



「痛ぇな。避妊はちゃんとしろよ」



なんていらない忠告までくれる。



碧斗くんとお姉ちゃんは
あたしが高校生の頃から付き合ってるから
もう6年ぐらいになる。

うちにもしょっちゅうきてるから
あたしにとってもお兄ちゃんのようなもの。
向こうも妹みたいにあつかってくれる。

でも、一応あたしも女の子だから。
裸とかはやめていただきたい。


そんなこと言ったらあの人のことだから



『おれで発情しちゃう?』



とか言うに違いない。


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