【完】キミにぞっこん
「あれ、愛來は?」



俺の横で缶ビールを開ける。



「お前、ここで飲むのかよ!」



俺がいったときにはもう飲み干しそう勢いで。



「お前そんな飲めなくなかった?」


「飲まなきゃやってらんねー。あとお祝いね!」



マンションのエントランスに座る。



「なんのお祝いだよ」



俺も智志の向かいに座る。



「好きな女が幸せになれそうだから」


「は?由月と結婚でもすんの?」


「あー由月と結婚もいいな」



智志がビールの缶を置いてテーブルに顔を埋める。



「なんだよ結婚じゃないのかよ」



俺は智志の頭を突っつく。



「星那は結婚しねぇの?星那がしたらしようかな」


テーブルに顔を埋めたまんまはなす。



「俺はまだであったばかりだし」


「そっか、今年から社会人だもんな。愛來」



嬉しそうに笑う。

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