【完】キミにぞっこん
「なんで言っちゃうかなぁ…」


「あ?」


「最初から知ってたよ」



由月が切なそうに話す。



「由月…」


「あたしが智志の元カノを知らないわけないじゃん。いろいろやったのあたしだもん」


「…いろいろ?」


「智志と付き合いたいがために色々したよ。姑息な手だって使った。あの子のことを好きな男の子一緒に飲みに行かせて、そこを智志に見せたり」



自嘲気味に笑う。



「…由月」


「わかってる。ほんとはずっと智志が愛來ちゃんのことを好きだって」


「…まじかよ」



聞いてねぇよ。
知らねぇよ。
そんなの。


「今日コンビニであっちゃって。わざと話しかけたの」


「は?」





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