【完】キミにぞっこん
「星那と付き合ってるってわかれば、諦めるって。でま更に気持ちが強まっちゃったみたいね」



智志の頭を撫でる。



「頼むからお前は別れないでくれ」


俺はみっともないお願いをする。



「え?」


「愛來だってまだ想ってる」


「え?」


「忘れてないと思うから。俺失いたくないから。頼む」



由月に頭を下げる。



「あたしだって別れるつもりないから。星那だって別れないでよね」



俺の背中をたたく。


「おー」


情けないけど。
こんな形でしかつなぎ止めておくことができない。


別れたくなんてないんだ。
せっかく手に入れたんだ。


いままでだったら、こんなことになったら
別れてるよな。


ほんとびっくりするほど愛來にゾッコン。


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