【完】キミにぞっこん
「あ、なんか落ちたよ」



写真をしまおうとしたスマホからなにか紙がヒラっと落ちてくる。



それは取引先会社の人の名刺。



「なんで、愛來がこの人の名刺?」


「あ、えっと…」



目を泳がせる愛來。



「何?」


「受付でもらったの」


「それだけ?」



明らかに様子がおかしい愛來にイライラがつのる。



「それだけだよ」


「ふーん」



口を割ろうとしない愛來に名刺を返す。


返そうとしたときに裏面が見えた。



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080×××
連絡待ってます
━━━━━━━━


そう書かれてた。



「なんでこんなの受け取ってんの?」



名刺の裏面を愛來に見せつける。



「いや、もらえないって言っても引き下がってくれなくて…」



申し訳なさそうな顔になる。


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