ロリポップ~甘い甘い恋に堕ちましょう


「料理得意なんですか?」

「う~ん、そうだねー。得意かな。好きだしね」

おお!好きなんだ!
男の人で料理得意で好きっかっこいいですね!

「っていうか、ウチ、両親共働きだし、アニキは家のこと一切しないし。
 で、特に妹がまだ小さい頃なんかはオレがしなきゃいけなかったワケ」

「あぁ、そうなんですね」

ウチもそうでした。
お姉ちゃんがよくご飯の用意をしてくれてました。

「だから、必然的に得意になったし。料理もしたら楽しいよ~?」

「でも、自分のために作るのって味気なくって」

「そっか」

ん~?
なんでしょうか。

桃川さんが私を見てます。

桃川さんに見られるとドキドキしちゃいますね。

「じゃあ今度、オレのために作ってみる?」

で、で、出ましたっ!
スマイルビーム発動です。

あうう、私のハートはドゥキューンなのです!

「え、あ、あの、それはどういうっ!?」

桃川さん、大笑いしています。

ジョーダンなのでしょうか?アセアセ。

「からかったんですか!?」

「ううん、違うよ~?」

「え!?え?じゃあ、どういう……?」

「ん?まんまのイミだよ~?」

「まんまのイミ?」

ワタクシ、ポカーーーーンとしていますが、
桃川さんはニコニコ笑うだけなのです。

はぁ、まぁそうですね。

まんまのイミということは
今回みたいに集まることがあった時にお食事を振る舞ってほしいという要望なのですね、きっと。

うー、そうですね。

名誉挽回のためにも、
ワタクシ立花真由、今後はもう少し自炊をがんばりますね!


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