ロリポップ~甘い甘い恋に堕ちましょう


「よしっ」

ひええええええええ。

“よしっ”って言ったと同時に、どう考えても首の後ろにチューしました!

「もうっ!なにしてるんですかっ!」

私は慌ててその部分を手で押さえます。

もうーーーー。

「ごめんごめん」

笑いをこらえてます、桃川さん。

そりゃあ、
桃川さんは女性の首にチューなんてあいさつみたいなものかもしれませんけどね。

私なんて、私なんて、
昨日のプリクラの時のほっぺにチューだって初めてだったんですからね!

ぷーんだっ。


「見せて~」

桃川さん、私のキモチなんて全然おかまいなしです。

クルッと私を自分のほうへ向けると、まじまじ見てきます。
うう恥ずかしいよぉ!

「うん、かわいいっ」

ぎゃああああああ!

なんということでしょうか!
桃川さんが私に抱きついてきました。

「誕生日おめでとうっ」

うう。
耳元でささやかれるとふにゃふにゃになっちゃいます……。

「あ、あり、ありがとうございます」

ふー、ふー、ふー。

心臓が、心臓が、心臓が。
バクバクいってます。
バク?バク?


「ちょっとこのままいてい?」

このままって今のこの抱きしめられてる状態ですよね?

「あ、ど、どぞ」

「ありがとっ」

そう言うと、桃川さんはぎゅうぎゅう抱きしめてきました。

はううううう。



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