ロリポップ~甘い甘い恋に堕ちましょう
「あーヤバイ!」
そう言って、桃川さんは私から離れました。
「ヤバイヤバイ!襲っちゃいそうになった!」
ぎゃあああああああ。
なんてハレンチなことを発しているのでしょうか!
「ダ、ダメダメダメダメ!ダメですっ!」
「うん、わかってる」
桃川さんがニッて笑います。
あ……。
だけど、すごーく真剣なカオになりました。
「真由ちゃん」
そう言って、私の手を握ってきました。
すごくキンチョーしますけど、
桃川さんがすごーく真剣なカオをしてるんで、ちゃんと私も桃川さんの目を見ます。
「はい」
「ボクとお付き合いしていただけますか?」
「え!」
「あ、ダメかな?」
少しだけシュンってしてます。
まるで叱られたワンコみたいなカオしてます。
「え、ダメとかじゃなくって~その、あの」
「ん?ダメじゃないってことは付き合ってくれるの?
オレのカノジョになってくれるの?」
「あ、あの、その、桃川さんは、
その、他にお付き合いされてる方がいらっしゃるんじゃないのかなと思いまして」
桃川さんは一瞬キョトンとして、すぐにプッて吹き出しちゃいました。
えぇ!?
なぜでしょうか!
そんなおかしいことを、ワタクシ言いましたでしょうか?