ロリポップ~甘い甘い恋に堕ちましょう
「もしかして美紀のこと?」
コクコク。
私は何度もうなずきます。
「美紀はね、アニキのカノジョなんだよね~」
「へ?」
「で、美紀はお節介だし、
色々協力しようとしてくんの目に見えたしね。
あと、オレね、
家族に恋愛のこととか知られんの好きじゃないのね。
で、美紀がサークルに入る前みたいなことしてたら、
美紀がね絶対アニキに言うだろうからね。
ウチのアニキ、石田さんみたいなヤツなのね。
だから、色々いじってくんの目に見えてるからさー、それがイヤで。
だから美紀のいる前ではできるだけ真由ちゃんと距離を置いてたワケ」
「はぁ~……」
な、なんだか一気に言われて、アタマが混乱しています!
えっと、整理しますね。
桃川さんは自分の恋愛のことをご家族に知られるのが好きではないんですね。
うんうん、なるほど。
石田さんのような性格の人が桃川さんのお兄さんなんですね。
ププッ。
そして、そのお兄さんと美紀ちゃんは付き合ってるんですね。
美紀ちゃん経由でお兄さんに私のことが伝わるといじってくるワケですね。
なるほど。
確かに石田さんみたいな人がお兄さんなら好きな人のこととかヒミツにしたいかもですね。
それから、美紀ちゃんがお節介だから、
色々協力されるのが桃川さん的には困る?ということですよね。
だから、私を遠ざけてたんですね!
そっか、そうなんだ。
美紀ちゃんとお付き合いしてるから、私を遠ざけてたワケじゃなかったんですね。
よかった。