ロリポップ~甘い甘い恋に堕ちましょう
思わず小走りで近づいていきます。
ぎゃうっ!
早くも気づかれてしまいました。
はうっ!
思いきり、桃川スマイルビーム発動しました!
うううう、まぶしすぎて目が目が目が~!
「おはよう」
「お、お、おはようございますっ!」
シャキン!
きちんと桃川さんの前で立ち止まって、
きち~んとお辞儀をするのです。
「髪、髪!」
そして、桃川さんの頭を指差しました!
「うん。暑いしねー」
桃川さんは頭のてっぺんの一束を摘んでそれを見るように目の玉をクリッと上に向けてます。
「昨日のことってそのことですか!?」
「そう、このことだよ~。びっくりした?」
「した!した!しました!めちゃめちゃしちゃいました!」
ブンブンブンブン、
音がしそうなくらい私は何度もうなずきます。
「どうかな?」
「すっごい似合ってます!
前の髪型もすっごいよかったんですけど、今もすっごいいいカンジです!」
「ありがと」
桃川さん、両方の口角をクイッと上げてにんまりしてます。
はううう。
かっこいいです~。
「あ、その顔、マツオそっくりだよ」
桃川さんが私の顔を指差す。
ムムムム!
「またですか~!」
いくらベッピンしゃんでも、
やっぱりワンコに似てるのはいただけないのです!
私は犬でありません。
人間なのです!
「かわいいかわいい」
ぎゃほっ!
桃川さんは頭を撫でてきました。
うううう。
ずるいです、反則なのです。