ロリポップ~甘い甘い恋に堕ちましょう
ん!?
桃川さんがチラチラと胸のへんを見ているんですが……。
「なんですか?」
ニコッと邪気のない子どもみたいな笑顔です。
あーやーしーい、ですっ!
「今日つけてきた?」
ぐはっ!
どストレートに言われてしまいました。
ぎゃはっ!
桃川さんがまた私の胸元を見つめてきています!
ヘンタイです!
H・E・N・T・A・Iと書いてヘンタイです!
くるりん。
胸を慌てておさえてから背中を向けました。
「なんで、そんなこと訊くんですか~!」
ぎゃっ!
まわりこんで、再び私の前に立つ桃川さん。
「真由ちゃん。あきらめたほうがいいよ」
半笑いの桃川さん。
「なにをですか!」
「そんな男を選んだのは君ですからね~」
ウナ!
ウヌ!?
なぬぬぬぬぬ!
「クックックック」
桃川さんは肩を小刻みに震わせて笑っています。
「そ、そうですけどっ、そうですけどーーーー!」
ぐーやーじーーーーー!
ぐやじい!ぐやじい!
ダンダン、ダンダン。
地団駄踏んじゃうのです。
天国のお母様、これが惚れた弱みというヤツなのですね。
あ、すみません。
母親は健在です。