ロリポップ~甘い甘い恋に堕ちましょう
桃川さんはさっそく今撮った写真を確認しています。
「あ、真由ちゃん。まただよ~」
桃川さんがちょっとあきれ顔をしているのであります。
「はい?」
なにがまたなんでしょうか?
ハテハテ、
またとはどういうことなのでしょうか?
私はデジカメを覗き込みます。
う~、やっぱりヘンなカオになってました……。
そ、そりゃあ、実物だって決してかわいいほうではありませんが、
これはどう見ても写真うつりが悪いです!
しかも、桃川さんときたら、ちゃ~んとキメ顔なのです!
かっこよさがにじみ出てるのです!
はううう。
私、釣り合ってないのです……。
「プリクラとった時もイマイチだったし~、
また今回も微妙なカオしてるし」
「そんなこと言ったって~!しょうがないでしょ!
モトだって桃川さんみたいによくないんですからっ!」
ぷ~んだ!
プイッと他所を向くのです!
どうせどうせ!
「そうやって卑下する~。かわいくないよ~」
桃川さんの声が笑ってます。
どうせ見なくたってわかります、
おそらく今ニヤニヤ笑ってます!
「はいはいっ。どうせかわいくないですよーだ」
ベーーーー!
思わずあっかんべぇをしちゃうのです。
うはっ!?
桃川さんが私のアタマをナデナデしてきました!
「真由ちゃんのそういうかわいくないところも、オレは好きだけどね~」
しかも!しかも!しかも!
いけしゃあしゃあと言ってのけるのです。
もう!もう!もーーーーーー!
ぷいっ!
恥ずかしくってそっぽを向くのです。
このお方は本当にテレもせずによく言いますよね!
ヤバイのです!
ひっじょーにヤバイのです!
どんどん好きになってしまうのです!
まったくもう!