ラストボール。〜君がくれた奇跡〜
彼は、車椅子を器用に動かしながら、ゴールを決める位置に移動した。そして、ボールを頭より上に構えた…すると、今日、最初に見た時の空気感が再び立ち込めた…
(やっぱり最初に見た表情…鷹みたい…)
そんなことを考えながら、記録をとった。一心不乱にボールを投げる彼は、見ていて飽きなかった。そして、緊迫した空気の中、30本投げ終わった…
「どーだった?!俺のシュート率!」
「30本中27本でしたよ。約90%ってところかなと。」
「本当か?!よっしゃー!!自己新記録達成!!」