ラストボール。〜君がくれた奇跡〜
《その日の放課後》
「ごめん!心春!私、先生にお呼ばれされちゃって…先に帰っててくれる??」
「うん、わかった。じゃあ、また明日」
(紗菜ちゃんといつも帰ってるから1人で帰るの久しぶりだなぁ)
そう思いながら、1人下駄箱に向かった。
空もすっかり綺麗な夕焼け色に染まり、草木が風で揺れているのを感じながら、私の足は家へと向けられる。
帰り道の途中にある広場には、小学生くらいの子供たちが鬼ごっこして遊んでいるのが見えた。
「元気だなぁ……ん?」
すると、近くにあるバスケコートで1人でシュートを打っている青年がいた。
でも、その子は…