ラストボール。〜君がくれた奇跡〜
《翌日・県立体育館》
「よし、みんな!練習始めるぞ!」
『はい!!』
チームキセキのメンバーは、返事をして、器用に車椅子を動かしながら、シュート練習に臨む。星也くんは…私の隣でその光景をみていた。
鼻に管を通し、点滴もつけて、苦しそうにしている。昨日は出来たことが出来なくなっていた。手足を動かすのでさえ辛そう
『明日、チームキセキの練習に参加したい』
そう、星也くんに言われた。
もちろん、止めたけど…どうしてもという願いで止めきれなくて…
「星也くん…」
「大丈夫…心春…連れて行ってくれ…」
「うん…」
私は、了承をしてコートに入った。