ラストボール。〜君がくれた奇跡〜
《その日の夜》
私は、病院側と監督にお願いをして今日だけ星也くんの病室で寝ることにした
だって…
「心春、ごめんな…俺のために…」

少しでも、長く星也くんといたくて…

「謝らないで、星也くん!私がお願いしたの!」

「ありがとな…心春…」

「うん…じゃあ…おやすみ…」

灯りを消して、私は予備用ベッドに横たわった…
(星也くん…大丈夫かな…)

「なぁ…心春…」

すると、沈黙を破ったのは星也くんだった

「ん?」

「心春が俺の彼女でよかった…」

「え…」

それは、私がずっと悩んでいたことの答えだった
星也くんが病気になり、私は、彼女らしいことをなにもしてあげられなくて「私が彼女でいいのかな」とずっと思ってた

「俺が心春の悩みに気づいてないと思った?」

「星也くん…」
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