ラストボール。〜君がくれた奇跡〜

「心春…?」

「私…星也くんの彼女になれてよかった…だって…こんなに私のことを大切に思ってくれてる人、星也くんだけだよ…!!!」

すると、握った星也くんの手が私の手を弱々しい力で握り返してくれた

お互い、お互いを想いすぎて、すれ違っていたんだね…

「心春…泣いてるだろ…?」

「泣いてなんか…ないよ…」

「嘘つけ。例え、目が見えなくても心春が泣いてるのなんかわかるよ。…こっちおいで」

私は、星也くんに近づくと…星也くんは優しく頭を撫でてくれた

「俺…心春に会えて本当によかった…」

「私も…星也くんは…私の大切な人だよ…」

すると自然にお互いに微笑み、顔を近づけキスをする


もう覚悟を決めたかのように…


余命宣告まであと1日。
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