たまゆらのはな
はは…と乾いた笑いを小さく発する
情が湧く前に彼女の素性が知りたい
もし彼女が倒幕派なら僕は彼女を斬らなければならない
僕は何があっても近藤さんについて行く
そこにどんな障害があろうと斬ってみせるよ
だから、この心のもやは気づかないフリをしなきゃいけないんだ
僕は彼女を斬りたくない、なんてちょっとでも思ってみろ
僕は僕を斬ってやる
「…なんて、まだ分からないけどね…」
小さく誰にも気づかれないような声で呟いた
ーーー 総司 side end ーーー