たまゆらのはな
ブチッと堪忍袋が切れる音がした
…ような気がした
「我らが下手に出たからといって調子に乗りおって!」
えどこが
「ナンパがうまくいかなかったからって逆ギレしないでください!
私に非はありませんから!」
イライラしてそう答えると向こうの空気が変わった
「なにを言ってるかは解せぬが、もう許さぬ
女の分際で何を申すか!」
カチッと鞘から刀を抜き私に向ける
「え、ちょっと!?これはやりすぎでしょ!!」
悲鳴とともに周りの人たちが遠ざかっていく
「死ね!!」
ぶんっと私の方に刀を振り下ろしてきた
とっさに避けると私の長い髪の毛先にあたり、
髪が少しパサっと切り落ちた
「え、、うそ…でしょ…?
これ、真剣だよね…!?」
恐怖で身体が震えだす
足が動かない
だめ、動け
動いてよ、逃げなきゃ!!