オフィスラブ〜上司は幼なじみ〜
#2
休憩も終わり、
午後の仕事に取り掛かっていた。
「北村〜。佐々木さんに呼ばれてる。」
同期の原田くんにそう言われた。
「え?佐々木さん…」
私はきょーちゃんのデスクへ向かう。
「どうされました?佐々木さん。」
私はきょーちゃんにコーヒーを差し出した。
「北村、コレ頼んだ。今日までに終わらせておいてくれ。」
会社ではお互いのことを苗字で呼ぶ。
まぁ、当たり前だけど。
周りは私たちが幼なじみだとは気づいてない。
佐々木さんと呼ぶのは少し違和感がある。
働き始めてだいぶ経つけれど慣れない。
きょーちゃんは山積みになった資料を
私に手渡した。
「えっ…これ全部ですか…?」
「PCで必要箇所まとめて打ち直して、
20部づつ印刷しておいて。」
「鬼め…」
私はボソっと呟いた。