秀才委員長と俺
……あ。
「じゃあ、弁当作ってよ」
「……え?」
「油良が作ってくれたら、なんでも残さず食う」
そう言うと、油良は下を向いて考え込んでしまった。
あ、忘れてた。
油良は料理が苦手なんだった。
前にそう言ってたな。
「ごめん油良。やっぱいいや」
「でも、」
「まあ、なんとかなるって。大丈夫だよ」
頭を撫でると、油良はそれっきり喋らなくなった。
ずっと考え込んでる。
悪いこと言っちまったかも。
一応帰りにもっかい断っとこう。