秀才委員長と俺
翌日。
いつも通りの、HRの2、3分前に教室にはいる。
前の席を見ると、いつもは席について小説を読んでる油良がいない。
今日は休みか?
自分の席に座って、ポケットから携帯を取り出す。
油良に今日休みかってLINEを入れる。
でも送ってすぐ既読がつく前にチャイムが鳴って、担任が入ってきた。
HRが始まってしまった。
やっぱ休みか……。
一気にやる気がなくなって、机に伏せて寝ようとしたとき、勢いよく扉が開いた。
「おっ、おはよう……ござい、ます……っ」
息もたえだえの油良が、ふらふらと教室に入ってきた。
皆何事かと困惑したような顔で油良を見ている。