カミレンジャー! その6(完)
 それから、次の日だった。

「なんで・・・こんなに短期間にワイルダーが出るんだ?」

 早朝シフトのため、お昼にバイトが終わり、家に帰る途中、青山はジャングルジムに出くわした。

「あ・・・あなたは・・・。」

 げっ・・・ジャングルジムと目が会った。

 っていうか、話しかけてくるなよ・・・。

 知り合いだと思われるじゃん・・・。

 まぁ、知り合いだけど・・・。

 アナタと会うのは、今回で二度目だけど・・・。

「カミレンジャー!!最近、どうしたのですか!最近では私たちの話をきかない!いきなり攻撃してくる!これじゃあイジメです!シーソーがやられました。滑り台もやられました!問答無用です、むごいやられ方です!あんなの許せません!私、とても許せません!」

 うん・・・。

 それより、君たちもそれぞれを滑り台とか、シーソーとかって呼んでいたんだね?

「それで、こんなに短期間で現れてるわけですね・・・。」

 うわぁ~・・・なんで俺ジャングルジムに親しそうに話しているんだろう?

 完全に毒されているなぁ・・・。

「当たり前です!この前まではノリと勢いで素敵に乗ってくれるカミレンジャーが好きでした!だけど、おかしいです!どうしたのですか?答えてくださいブルー!」

 あ・・・やっぱり、バレてた・・・。

 俺が、ブルーだとばれてた・・・。

 まぁ、確かにジャングルジムは唯一ワイルダーの中で俺の素顔を見ているからな・・・。

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