黒面 ネグルメ
「ねぇ〜。今さ考えた事あるんだけど言っていい?」
「いいですが…」
「じゃあ言うね。宮澤組と手を組まない?組んでくれないならさちょっと…手加減無しで殺っちゃうって事で…?ロシュは確か父親から逃げてきたんでしょ?なら丁度イイじゃない?宮澤組の人数把握出来てないけど私の方が上だから。それを証明して〜手を組ませる…いい考えじゃない?」
「メイシュそれは…」
「賛成の人〜?」
ラソ、モルス、ルアンは手を挙げた。
「多数決の結果決まりだね!」
「宮澤組の人数は確か500数名だったと…」
「数的には上ですが…」
「彼らは拳だったりその辺の武器を使ったり荒いですよ?」
「ヴェルデ…大丈夫。私には『特殊能力』付きだから〜。ラソも…」
「そうなんすかっ!?」
「ま…まあ。僕達は騒ぎにならないようにと言われてきていたので僕はあまり使わなかったですが…メイシュが」
「ふふふ〜♪人を殺す事だって簡単だから〜」
「メイシュちゃんやっぱり怖ぇぇ〜でも、可愛いから大丈夫!」
「だからロシュ…場を弁えろといつも言っているだろ」
「硬いことを言うなよヴェルディ」
「…」
「友達だから言うけれど…メイシュを怒らせちゃだめよ?その能力で…って言うことも無くはないから。元々メイシュの親が亡くなったのは…」
「言うのはやめて下さい…モルス」
「隠蔽は隠蔽よ…」
「これは…話しておいた方が良いのでしょうか…メイシュ?」
「うーん。…まあ、指揮者が隠し事をしているのはあれだしね…。話してあげる」
「メイシュの親が殺された原因はね…メイシュとラソにあるの」
「…!メイシュ様と…ラソに」
「『能力』…と言った所でしょうか?」
「そうそう。やっぱりルアン君は察しがいい!まあ、ぶっちゃけ言いますと、私達も殺された〜♪」
「…それは予想外の事でした」
「メイシュちゃん1回死んでんのかっ!?許せねぇ…」
「…まあ、死にはしなかったですけど…言い方を変えれば生き返った…ですかね。それから僕らはその力に縋(すが)りました。…最終的に社会の奴らは僕らの家に再び訪れ、隠蔽工作をした。でも、僕らの死体が無い代わりに親を殺した死体を見つけた」
「それは不自然な光景…でしょ?親の死体が消えていて…変わりにぶっ殺した死体が転がっているの…ふふふ。そう…私達で殺して、親達は山に捨てたわ。生れつき私達を『化け物』と呼んできた親ですもの。愛された事なんて…3歳程までよ」
「社会の奴らという事は…警察おも潰した…と…?」
「そう。だから隠蔽工作〜。私達には『死』という概念は無いの。だから、私とラソで、今の社会を変えなきゃいけない」
「その為には『仲間』が必要だと考えた仲間なんて簡単に見つける事ができた」
「それが黒面に入ってくれた君たち…」
「モルスはそれを承諾して来てくれた。だから僕達は礼を言う…」
「当たり前じゃない?困っている友達がいるんなら助ける他ないでしょ?礼を言われることは何もしてないわ。私の地獄を救ってくれたのは神崎のお二人だもの。私が礼を言いたいわ」
「…」
「貴方方もそれを承諾してくれるわよね?」
「俺は子供二人が助けてほしいって言われれば助ける!!もちろん二人の事情は承諾した!過去にどんな事があろうと、俺だって…ほかの奴も事情はあるからな!」
「ありがとう…ロシュ」
「俺は…君たちよりも歳下だ。二人が歳上だからって承諾する訳じゃない。俺なりの承諾しようと思った理由があるから…でもいいか?」
「それでもいい。承諾してくれれば…ね。ルアン」
「俺ははじめ、ロシュの誘いで来た。かと言って承諾しないとは言っていない。ロシュの言う通り、誰にも事情はある。隠蔽となれば大事だ。この中の誰よりも大きい事情だと思う。こんな世の中はいつかは変えなければならない…と俺は思う。他のやつはどう思おうが勝手だが…。まあ、つまり2人の事情に承諾する。宮澤組を是非従えてくれ。一つだけ言っておこう。国会には宮澤組は関係していない……関係していればものごと進んだんだがな…」
「ヴェルデ…」
「情報的には参考になったわ。ありがとう。────そして皆も私達の事情に承諾してくれた事をありがとう…」
「いいえ」
「大丈夫だ!」
「ロシュに同意」
「同じく」
< 4 / 5 >

この作品をシェア

pagetop