秘密の陰陽師 【参】




そこには
銀色の毛に耳と尻尾が生えた…狐…
があり得ないほどの血を流して
横たわっていたから




逃げたいと思っても足が動かない




この状況についていけない




「おい!璃玖様の容態は!」






いつもの落ち着きをなくしている忍が
手当てをしている医者にそう聞く




「意識がありませんっ
いつもより…傷が深いです」




その額には汗が浮かんでいる
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