秘密の陰陽師 【参】
「ここでなにしてるの」
璃玖と呼ばれる狐が無表情な顔で私に言う
「私にも…わからない」
私は首の傷を見られないように
下を向きながら答えた
「その血はなに?」
私が昨日吐き出した床についている血を見て
そう言う
「さぁ…?私の血じゃない」
少し喋るだけで息が切れる
頭がクラクラする
このままじゃまた血を吐いてしまう
そう思った私は
「用がないなら出て行ってもらえませんか?」
少し顔を上げてそう言った